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夜空を見上げていた

  • 執筆者の写真: ☪
  • 2020年10月8日
  • 読了時間: 1分

更新日:2020年10月16日







夜空は、水中で水面を見上げた時のように、そんなあり得ない光を放っていた。

寝そべってそれを眺めていると、遠くから静かに飛行機の影が迫ってきて近くに落ちた。

燃え上がる機体から出てきた男は何事もなかったように荷物の確認をしてこちらに来る。

目の前に男が立っても、その顔は黒く見えない。影のような男だった。

男は僕の財布を勝手に奪って金を抜き、鞄から出した札を僕に寄越した。

「これで、どこに移動しても罪に問われない」

黒い塊の中で巨大な男の口が笑ったいるのが見えた。

そんな免罪符みたいな物欲しくないと、言おうとしてやめた。

男は燃える飛行機を何でもないように吸収している所だった。

きっと彼は操り人形のような物で、すでに死んでいるのだろうと直感した。

夜空は相変わらず綺麗だがよく見れば飛行機が彼方此方に音もなく飛び交っていた。

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